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2021/22年度の砂糖生産量、前年度比1割減の見込み(ブラジル)

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最終更新日:2021年9月14日

 ブラジル国家食糧供給公社(CONAB)は8月19日、2021/22年度(4月〜翌3月)第2回目のサトウキビ生産状況等調査結果報告を公表した(同報告では、同国のサトウキビ、砂糖およびエタノールの生産予測などについて年4回公表される)。
 
 これによると、サトウキビの主産地である中南部の収穫面積は、5月の前回予測から17万ヘクタール下方修正され、736万ヘクタール(前年度比4.6%減)とやや減少し、北東部も同じく1万ヘクタール下方修正の88万ヘクタール(同1.9%減)とわずかな減少が見込まれている。この結果、同国全体では824万ヘクタール(同4.3%減)と見込まれている(図1)。砂糖やエタノールの国際価格は依然高水準で推移しているものの、収益性の高いトウモロコシや大豆との競合が激しくなっていることや、6〜7月に中南部の一部地域(サンパウロ州、マットグロッソ州やパラナ州など)で発生した霜の影響により、一部のほ場で収穫が不可能となったことなどが面積減少の要因として挙げられている。

 また、1ヘクタール当たりの単収は、前年から続く干ばつによる生育期間中の雨量不足や、6〜7月の霜害によるサトウキビの品質低下を受けて前回予測から2.8トン下方修正され、同71.8トン(同5.5%減)とやや減少すると見込まれている。

 サトウキビ生産量は、収穫面積の減少と単収の低下を受けて3611万トン下方修正され、5億9203万トン(同9.5%減)と6億トンを下回ると見込まれている。

 砂糖生産量は、北東部ではわずかな減少(同1.1%減)に留まるものの、中南部での減少(同11.3%減)が影響し、同国全体では前回予測から200万トン下方修正され、3690万トン(同10.5%減)とかなりの程度減少すると見込まれている(図2)。

 サトウキビ由来のエタノール生産量は、原料の減産に伴い117万キロリットル下方修正され、2586万キロリットル(同13.1%減)とかなり大きな減少が見込まれる(図3)。

 なお、2021/22年度の4カ月間(4〜7月期)の砂糖輸出量は、950万トン(前年同期比6.1%減)とかなりの程度減少したものの、過去5年間の平均を上回っているという(図4)。
 
図1
図2
図3
図4
【塩原 百合子 令和3年9月14日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
Tel:03-3583-9532