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洪水被災農家への支援策を策定(タイ)

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最終更新日:2021年11月24日

 タイ農業協同組合省農業経済局(OAE)によると、2021年9月以降に発生した豪雨により、全国1都76県のうち、同国北部、中部および東北部を中心とした48県で洪水が発生し、農地の6.5%が被害を受けた(10月20日現在)。本被災では、特に比較的低地で栽培される水稲への影響が大きく(写真)、農業分野におけるGDPは、0.2〜0.5%程度の減少が見込まれている。キャッサバは、水稲などと比較して被災地は限定されているものの、ほ場への浸水により、キャッサバ根茎の腐敗や苗木の品質低下などの被害が確認されている。  この状況を受けて政府は、OAEを通じて、被災農家に対する支援策を策定し、補償を行っている(表)。 
写真 9月末の豪雨後、浸水したほ場の様子 (タイ農業協同組合省灌漑局)
写真 9月末の豪雨後、浸水したほ場の様子 (タイ農業協同組合省灌漑局)
表
 タイでは洪水や干ばつなどの自然災害、キャッサバモザイク病など病害の影響が近年、危惧されており、今年度新たに、同国のキャッサバ生産の安定化やタピオカでん粉などキャッサバ製品の輸出拡大を目的とした「キャッサバ戦略(2021−2024)」が策定され、キャッサバの生産と供給の安定化に寄与するものとして、注目を集めている(注)

(注)キャッサバ戦略(2021−2024)については、2021年11月24日付海外情報「キャッサバの振興を目的に新たな戦略を策定(タイ)」(https://www.alic.go.jp/chosa-c/joho01_003097.html)を参照されたい。
【荒川 侑子 令和3年11月24日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:調査情報部)
Tel:03-3583-8609