2021年の肉用牛飼養頭数は400万頭超え、乳用牛も減少に歯止め（NZ）

　ニュージーランド統計局（Stats NZ）は12月17日、2021年（6月時点）の農業生産統計調査結果を公表した。
　これによると、肉用牛の飼養頭数は402万4600頭（前年比3.7％増）と、2009年以来の400万頭超えを記録した（図1）。Stats NZは、肉用牛の総飼養頭数は歴史的に低水準となった16年を底に増加に転じ、その当時から49万2000頭増加しているとした上で、この間の牛肉価格が好調に推移したことを増頭の一因としている。
　ビーフ・アンド・ラム・ニュージーランド（BLNZ）は2021年6月、肉用牛飼養頭数の約7割を有する北島において、昨シーズンの子牛頭数の増加を背景に去勢肥育牛を中心に増加したとしていた^(注1)。
(注1) 詳細は、海外情報「2021年6月の肉用牛飼養頭数、前年比2.5％増（NZ）」を参照されたい。

　また、乳用牛の飼養頭数は630万頭（同1.3％増）とわずかに増加し、前年までの減少に歯止めがかかっている（図2）。近年の世界的な乳製品需要の高まりを受けた生産者乳価の上昇が、飼養頭数の回復につながったとみられる。さらに、飼養頭数が回復する中で、乳用牛への補助飼料の給与も進んでおり、1頭当たりの乳量も増加基調にある^（注2）。
(注2)詳細は、海外情報「酪農家戸数減少も、生乳生産量は過去最高を記録（NZ）」を参照されたい。