米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)および米国農務省海外農業局(USDA/FAS)は2022年1月12日、2021/22年度の世界の大豆需給予測値を更新した(表)。
これによると、世界の大豆生産量は3億7256万トン(前年度比1.7%増)と前月から922万トン下方修正されたが、引き続き前年度を上回る記録的な生産が見込まれている。最大の生産国であるブラジルは、同国南部での12月から1月初旬の乾燥気候の影響により前月から500万トン下方修正され、また、アルゼンチンも収穫面積と単収の減少から同300万トン下方修正された。さらに、パラグアイも減産が見込まれていることで、主にこれら3カ国の減少分が反映される形となった。一方、米国は単収の上方修正(0.2ブッシェル増の1エーカー当たり51.4ブッシェル)が行われたことで、前月から28万トン上方修正された。
輸出量は、世界全体で1億7074万トン(同3.6%増)と前月から160万トン下方修正された。最大の輸出国であるブラジルやこれに次ぐ米国は前月対比で据え置かれたが、アルゼンチンが50万トン下方修正された。
輸入量は、世界全体で1億6843万トン(同1.7%増)と前月から135万トン下方修正された。うち、最大の輸入国である中国は1億トン(同0.2%増)と前月対比で据え置かれた。
消費量(搾油仕向け)は、世界全体で3億2572万トン(同3.2%増)と前月から203万トン下方修正された。最大の消費国である中国は前月対比で据え置かれたが、アルゼンチンが生産量の減少を受けて前月から80万トン下方修正された。
この結果、期末在庫は9520万トン(同4.7%減)と前月から680万トン下方修正され、1億トン台を下回ることとなり、19/20年度に近い水準が見込まれている。