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フォンテラ社、生産者支払乳価を3カ月連続の引き上げ(NZ)

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 ニュージーランド(NZ)最大の酪農協系乳業メーカーであるフォンテラ社は2月24日、2021/22年度(6月〜翌5月)の生産者支払乳価を、生乳の固形分(注1)1キログラム当たり9.60NZドル(761円:1NZドル=79.27円(注2))に引き上げると発表した。前回公表時(2022年1月25日)から同0.40NZドル(32円)の上乗せとなり、同社の生産者支払乳価としては過去最高水準となる。
(注1):乳脂肪分および乳たんぱく質。
(注2):三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の
     2022年2月末TTS相場。
 今年度の生産者支払乳価は、乳製品国際相場の上昇を背景に同8.0NZドル(634円)と高い水準でスタートした。その後の主要乳製品輸出国の生乳生産量の減少予測を受けて、乳製品国際相場が引き続き上昇基調にあることなどを背景に、今回で4回目の引き上げとなった。
図
 フォンテラ社のハレル最高経営責任者はプレスリリースを通じ、生産者乳価の引き上げの要因として以下を挙げるとともに、今回の引き上げは、コスト上昇に直面している酪農家にとって非常に喜ばしいことであるとコメントしている。
・ 同社の乳価を左右する主要乳製品である脱脂粉乳および全粉乳のグローバルデイリートレード
 (GDT)(注3)取引平均価格が、1月の乳価引き上げ以降、それぞれ8.4%、10.3%上昇するな
 ど、世界の乳製品需要は堅調にある。
・ 一方で、NZ、米国、EUなどの主要乳製品輸出国の生乳生産は減少傾向にある。
・ また、ニュージーランド統計局(StatsNZ)の分析として、農業経営にはインフレ圧力がかかっ
 ており、中でも酪農は、2年前と比較して電気料金が21%、草地更新や維持管理のための肥料な
 ど放牧に要する費用が36.9%、それぞれ上昇している。
 (注3)月2回開催されるフォンテラ社主催の電子オークション。
     乳製品の国際価格の指標とされる。
【廣田 李花子 令和4年3月4日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
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