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米国農務省による世界の大豆需給予測(2022年10月)

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米国の下方修正も、南米での増産見込から世界の需給は上方修正

 米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)および米国農務省海外農業局(USDA/FAS)は2022年10月12日、2022/23年度の世界の大豆需給予測値を更新した(表)。
 これによると、世界の生産量は3億9099万トン(前年度比9.9%増)と前月から122万トン上方修正された。うち、最大の生産国であるブラジルは、現地政府機関による作付面積の増加見込を反映し前月から300万トン上方修正された。これに続く米国は、単収の減少を反映し178万トン下方修正された。米国の単収は1エーカー当たり49.8ブッシェル(1ヘクタール当たり3126キログラム(注))と前月から0.7ブッシェル下方修正されている。このほか、アルゼンチン、中国はいずれも前月から据え置かれた。
 輸入量は、世界全体で1億6623万トン(同7.7%増)と前月から121万トン上方修正された。最大の輸入国である中国は、前月から100万トン上方修正された。USDAは同日、新たに中国向け52万6000トンの大豆輸出が成約したと報じている。
 消費量(搾油仕向け)は、世界全体で3億2944万トン(同4.7%増)と前月から237万トン上方修正された。うち、最大の消費国である中国は前月から100万トン上方修正された。
 輸出量は、世界全体で1億6884万トン(同9.5%増)と前月から96万トン上方修正された。うち、最大の大豆輸出国であるブラジルは前月から50万トン上方修正されたが、これに続く米国が生産量の減少見込みから108万トン下方修正された。一方で、アルゼンチンは前月から230万トン、パラグアイも同189万万トンといずれも上方修正されたことで、これら南米諸国の増加が米国の減少分を十分に補う形となった。
 この結果、期末在庫は1億52万トン(同8.8%増)と前月から160万トン上方修正された。なお、米国については、2021/22年度の期末在庫が92万トン上方修正されたことで、輸出量の下方修正も加味し前月から据え置かれた。

(注)1ブッシェルを25.401キログラム、1エーカーを0.4047ヘクタールとして換算。
表 主要国の大豆需給見通し(2022年10月12日 米国農務省公表)
【横田 徹 令和4年10月19日発】
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農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
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