国連のグテーレス事務総長は2023年5月17日、ロシアが黒海穀物イニシアティブ
(注1)の60日間の延長
(注2)を受け入れたことを公表した。同事務総長はこの延長を歓迎するとし、ロシア、ウクライナ、トルコに対して同イニシアティブの改善、拡大および延長のための包括的合意を提案していると述べた。また、同イニシアティブと並行して締結されたロシアの食料および肥料の輸出に関する国連とロシアの覚書の重要性を強調し、ウクライナおよびロシアの農畜産物が世界の食料安全保障において重要であることを繰り返した。
同事務総長は、今後もロシアとウクライナの肥料および食料が、世界に安全に供給されるよう全面的な支援を約束するとした。
(注1)22年7月22日、ウクライナとロシアは国連とトルコの仲介の下、ウクライナのオデーサ港(近港のチョルノモルスク港とイズニー港を含む)からの穀物と肥料の安全な輸出航路の確保に関する「黒海穀物イニシアティブ」に署名し、これに基づき輸出を共同で進める共同調整センターを設置。
(注2)同イニシアティブのこれまでの延長については、海外情報「ウクライナ産穀物の動向〜黒海穀物イニシアティブの延長〜(ウクライナ)」を参照されたい。