米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)および米国農務省海外農業局(USDA/FAS)は2023年8月11日、2023/24年度の世界の大豆需給予測値を更新した(表)。
これによると、世界の生産量は4億279万トン(前年度比8.9%増)と前月から252万トン下方修正された。このうち、最大の生産国であるブラジルは前月から据え置かれたが、これに続く米国は単収の引き下げ(1エーカー当たり52.0ブッシェルから同50.9ブッシェル)により258万トン下方修正されたことが影響した。
輸入量は、世界全体で1億6625万トン(同0.1%減)と前月から32万トン下方修正された。このうち、最大の輸入国である中国は9900万トン(同1.0%減)と前月から据え置かれた。
消費量(搾油仕向け)は、世界全体で3億2953万トン(同5.8%増)と前月から72万トン下方修正された。このうち、最大の消費国である中国は9500万トン(同3.3%増)と前月から据え置かれた。
輸出量は、世界全体で1億6877万トン(同0.1%減)と前月から52万トン下方修正された。このうち、最大の輸出国であるブラジルは前月から据え置かれたが、これに続く米国は各国での需要緩和などを背景に68万トン下方修正された。
この結果、期末在庫は1億1940万トン(同15.8%増)と前月から158万トン下方修正された。
中国農業農村部が同日に公表した23/24年度の同国内の大豆需給見通しによると、生産量はUSDA予測値を上回る2146万トン、輸入量はこれを下回る9422万トンといずれも前月から据え置かれている。このため、大豆の国際相場に影響する今後の同国の需給動向にも関心が高まっている。