2023年の欧州4カ国のばれいしょ作付面積は2〜3%増加見込み(EU)
最終更新日:2023年8月29日
ドイツ、フランス、ベルギーおよびオランダ(注1)のばれいしょ生産者の団体である欧州北西部ばれいしょ生産者連盟(NEPG:North-West European Potato Growers)は7月7日 、2023年の各国のばれいしょ作付け状況について公表した。
(注1)これらの国々は、世界有数の冷凍ばれいしょ輸出国であり、日本の主要輸入先でもある。
これによると、23年の4カ国のばれいしょ作付面積は22年から2〜3%増加すると見込まれている(23年1月にNEPGが公表した資料では、22年の作付面積が51万2431ヘクタールであったことから、23年の同面積は52万2680〜52万7804ヘクタール程度と推定される)。
増加が見込まれるのは需要のある加工用ばれいしょの作付面積であり、でん粉原料用と種いもの作付面積は減少するとされている。例えば、オランダやフランスの種いもの作付面積を見ると、ともに約2500ヘクタールの減少が見込まれている(注2)。特に、フランスばれいしょ生産者連盟(UNPT)は、23年のフランスのでん粉原料用作付面積が1万9000ヘクタールと前年から9.5%減少見込みであると公表している。一方で、同国のばれいしょ全体の生産量は3%程度増加すると推測されており、でん粉原料用と種いもから生鮮・加工用に充てられた場合もあるのではないかと考えられている。
(注2)欧州北西部で種いもの作付面積が1万ヘクタール減少した場合、24年の生産に必要な種いもに不足が生じると見込まれ、食用ばれいしょの作付面積は約10万ヘクタール減少すると試算されている。
欧州北西部では、降雨により今春の作付け作業が遅れた一方、7月時点では降雨不足により灌漑の必要性が高まっている。このような中でNEPGは、23年のばれいしょの生育状況について、質量ともに判断するのは早計であるとしている。
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