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カナダ政府、干ばつなどの被害で畜産業者への課税猶予措置を適用(カナダ)

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 カナダ農業•農産食品省(AAFC)は8月21日、異常気象により干ばつや山火事などの被害が拡大するカナダ西部(アルバータ州やサスカチュワン州など)について、畜産課税猶予措置(Livestock Tax Deferral)の対象となる地域を設定した。
 
 AAFCによると、同国ではアルバータ州やサスカチュワン州などの西部地域を中心に、降水不足や熱波の影響などにより干ばつが深刻化し、8月末時点で国土全体の67%が異常な乾燥もしくは干ばつにあると評価されている(図)。その結果、西部を中心とする肉用牛生産地域の一部では牧草などの飼料供給不足から、生産者は繁殖雌牛の淘汰(とうた)や早期出荷を余儀なくされている。

 畜産課税猶予措置は、このような干ばつなどの影響で早期販売を余儀なくされた生産者に対して、販売収入の一部を翌年度まで繰り延べることを認めるものである。これにより、今年度の販売収入の一部を翌年度に繁殖雌牛などの導入の際の費用と相殺することができるため、早期販売に対する税負担が軽減される。
 畜産課税猶予措置の対象は、干ばつなどにより飼料の単収が長期平均の50%未満となっている地域の中で、各種データに基づき州政府や産業界と協議の上認定されることとなっている。
 カナダ政府は、基準を満たす地域があれば、引き続き認定を行っていくとしている。
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【伊藤 瑞基 令和5年9月14日発】
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