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米国農務省による世界の大豆需給予測(2023年9月)

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米国の減産見込みも、期末在庫は前年度比大幅増

 米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)および米国農務省海外農業局(USDA/FAS)は2023年9月12日、2023/24年度の世界の大豆需給予測値を更新した(表)。
 これによると、世界の生産量は4億133万トン(前年度比8.4%増)と前月から146万トン下方修正された。このうち、最大の生産国であるブラジルは前月から据え置かれたが、これに続く米国は、2カ月連続での単収の引き下げ(1エーカー当たり50.9ブッシェルから同50.1ブッシェル)により161万トン下方修正されたことが影響した。
 輸入量は、世界全体で1億6597万トン(同0.8%減)と前月から28万トン下方修正された。このうち、最大の輸入国である中国は前月から100万トン上方修正された。
 消費量(搾油仕向け)は、世界全体で3億2774万トン(同5.1%増)と前月から179万トン下方修正された。このうち、最大の消費国である中国は輸入量と同じく前月から100万トン上方修正された。
 輸出量は、世界全体で1億6842万トン(同1.0%減)と前月から35万トン下方修正された。このうち、最大の輸出国であるブラジルは前月から50万トン上方修正されたが、これに続く米国は各国での需要緩和などを背景に95万トン下方修正された。
この結果、期末在庫は1億1925万トン(同15.8%増)と前月から15万トン下方修正された。
 中国農業農村部が同日に公表した23/24年度の同国内の大豆需給見通しによると、生産量はUSDA予測値を上回る2146万トンと変わらないものの、輸入量(9422万トン)は前月から303万トン上方修正された。これは、搾油向け消費量(9725万トン)が前月から278万トン上方修正されたことを反映したものとみられる。ただし、輸入量は引き続きUSDA予測値を下回っており、大豆の国際相場に影響する同国の需給動向にも関心が集まっている。
表
【横田 徹 令和5年9月21日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
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