英国環境・食料・農村地域省(DEFRA)は10月27日、英国産の鶏肉調製品など家きん肉加工品の対日輸出が可能となったことを発表した。日本の農林水産省は10月11日付で、英国リンカンシャー州グランサムにある1工場を日本向け輸出の可能な加熱処理施設として公表した。
英国は、日本との間で2021年に締結した生鮮および加工済み家きん肉の市場アクセスに関する協定締結
(注1)により、家きん肉製品の対日輸出が可能となったが、これまで加熱処理施設として認定された工場はなかった。
(注1)海外情報「英国政府、日本向け家きん肉輸出解禁による経済効果を期待」を参照されたい。
なお、冷蔵および冷凍の家きん肉については、同国での鳥インフルエンザの発生により、ほとんどの地域が輸入停止措置の対象とされている
(注2)。
(注2)動物検疫所HP「英国から日本向けに輸出される家きん肉等の一時輸入停止措置について」参照。
発表に際し英国政府は、今回の認定により英国の生産者および輸出業者が新たな輸出機会を得るとともに、鶏肉業界の推計では5年間で1000万ポンド(18億5740万円:1ポンド=185.74円
(注3))の価値を生み出すとした。また、スペンサー食料・農業相は「英国の家きん肉の品質は各国から最高級と賞賛されており、この付加価値のある製品が日本でも楽しめるようになったことを嬉しく思う」とコメントしている。
(注3)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2023年10月末TTS相場。