米国農務省による世界の大豆需給予測(2023年12月)
世界の期末在庫は下方修正されるも、引き続き前年度をかなり大きく上回る
米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)および米国農務省海外農業局(USDA/FAS)は2023年12月8日、2023/24年度の世界の大豆需給予測値を更新した(表)。
これによると、世界の生産量は3億9888万トン(前年度比6.5%増)と前月から154万トン下方修正された。これは、最大の生産国であるブラジルでは、主産地であるマットグロッソ州南部やブラジル北東部での高温と乾燥が報告されており、前月から200万トン下方修正されたことが影響した。
輸入量は、世界全体で1億6765万トン(同1.7%増)と前月から190万トン上方修正された。最大の輸入国である中国は、主要輸出業者による同国向け出荷が好調なことを受けて、前回から200万トン上方修正された。
消費量(搾油仕向け)は、世界全体で3億2950万トン(同5.1%増)と前月から3万トン上方修正された。このうち、最大の消費国である中国は9800万トン(同3.2%増)と前月から据え置かれた。
輸出量は、世界全体で1億7029万トン(同0.5%減)と前月から200万トン上方修正された。このうち、最大の輸出国であるブラジルが前月から200万トン上方修正された。
この結果、期末在庫は1億1421万トン(同12.1%増)と前月から30万トン下方修正されたが、引き続き前年度水準をかなり大きく上回っている。
現地情報によると、通常、12月公表の予測値には大きな変化がみられないとした上で、今回、ブラジルの生産量が下方修正されたものの、依然として民間予測を上回っていることから、引き続き同国の生産動向に注視が必要とされている。
【横田 徹 令和5年12月13日発】
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