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2023/24年度主要穀物の生産状況等の調査結果(第4回)を公表 (ブラジル)

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 ブラジル国家食糧供給公社(CONAB)は1月10日、2023/24年度第4回目となる主要穀物の生産状況等調査結果を公表した(表、図1〜2)。この調査は、春植えの夏期作物(大豆、第1期作トウモロコシなど)や秋植えの冬期作物(第2期作・第3期作トウモロコシ、小麦、大麦、ライ麦など)の生産予測を毎月公表するものである。

23/24年度トウモロコシ生産量は3回連続で下方修正

 2023/24年度のトウモロコシ生産量は、前回より92万4500トン下方修正され1億1760万3500トン(前年度比10.9%減)と前年度をかなりの程度下回ると見込まれている。これは、多くの地域でトウモロコシから大豆などへ転作が進んだことや、広い地域でエルニーニョ現象により異常気象が発生したことで、作付面積、単収のいずれもが前年度を下回ったためで、生産量は3回連続で下方修正された。
 全生産量の5分の1を占める第1期作の生産量は、前回より92万4500トン下方修正され2438万4800トン(同10.9%減)と前年度をかなりの程度下回ると見込まれている。これは、エルニーニョ現象により23年10〜11月には南部地域では大雨、中西部などその他の地域では不規則な降雨、水不足および高温により播種作業の遅れや作物の初期成育に影響を及ぼしたためである。12月には天候が好転したものの、生産予測は再度下方修正された。播種作業は作付面積の80.4%(23年12月末現在)で終了しているが、依然として前年同期と比べて遅れている。
 また、全体の4分の3程度を占める第2期作の生産量は9123万5100トン(同10.9%減)、同じく2%を占める第3期作の生産量は198万3800トン(同10.1%減)といずれも前年度をかなりの程度下回ると見込まれている。
 23/24年度の輸出量は、生産量の減少に加え、北米の豊作によりブラジルの国際市場での流通量が減少し3500万トン(前年度比37.5%減)と前年度を大幅に下回ると見込まれている。一方、消費量は8436万7400トン(同6.0%増)と引き続き増加すると見込まれている。

23/24年度大豆生産量は再度下方修正され、前年度をわずかに上回る水準に

 2023/24年度の大豆生産量は、前回より490万7900トン下方修正され、1億5526万9300トン(前年度比0.4%増)と前年度をわずかに上回ると見込まれている。大豆生産量は2回連続で下方修正され、当初の予想(1億6200万3400トン)より4.2%(673万4100トン)引き下げられた。これは、エルニーニョ現象の影響により主要生産州で悪天候となり、作物の単収が低下したためである。南部では、23年10〜11月に大雨となり、土壌侵食や農地の浸水などが発生した。また、中西部などその他の地域では、不規則な降雨による水不足や高温により生育に悪影響を及ぼした。最大の生産州である中西部マットグロッソ州では、不規則な降雨、水不足および高温により作物の生育に悪影響が生じた。このため、作柄は非常にばらつきが大きく、「普通」または「悪い」と評価された地域が大宗を占める状況にあり、今回の調査で単収が前回より1割程引き下げられた。全国での播種作業は作付面積の97.9%(23年12月末現在)で終了しており、マットグロッソ州の一部ではすでに収穫作業が開始された。
 23/24年度の輸出量は、生産量の引き下げにより前回より313万5700トン下方修正され9845万3500トン(同3.3%減)と22/23年度より減少して1億トンを下回ると見込まれている。一方、加工量は、バイオディーゼルの混合比率が12%から14%に引き上げられることから、5341万7200トン(同2.5%増)と前年度をわずかに上回ると見込まれている。
表
図1
図2
参考1
参考2
【井田 俊二 令和6年1月18日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
Tel:03-3583-9472