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米国農務省による世界および米国のトウモロコシ需給予測(2024年6月)

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生産量、期末在庫は引き続き微減も高水準の見通し

 米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)および米国農務省海外農業局(USDA/FAS)は、2024年6月12日、2024/25年度の世界のトウモロコシ需給予測値を公表した(表1)。
 これによると、同年度の世界のトウモロコシ生産量は12億2054万トン(前年度比0.6%減)と、前月から61万トン上方修正された。生産量上位4カ国である米国、中国、ブラジルおよびアルゼンチンはいずれも前月から据え置かれたが、ウクライナ(前月から70万トン上方修正)などの増加分が、ロシア(同60万トン下方修正)の減少分を上回った。
 輸入量は、世界全体で1億8616万トン(同0.2%減)と前月から179万トン上方修正された。主要国はいずれも据え置かれたが、ザンビアやマラウイなどアフリカ南部の国での増加が反映された。
 消費量は、世界全体で12億2216万トン(同0.5%増)と前月から141万トン上方修正された。このうち、2大消費国の中国と米国はいずれも前月から据え置かれたが、ウクライナ(前月から20万トン上方修正)やEU(同10万トン上方修正)などでわずかに上方修正された。
 輸出量は、世界全体で1億9175万トン(同3.7%減)と前月から65万トン上方修正された。米国、ブラジルおよびアルゼンチンの輸出上位3カ国はいずれも据え置かれたが、ウクライナ(前月から50万トン上方修正)などの増加分がロシア(同20万トン下方修正)の減少分を上回った。
 この結果、期末在庫は3億1077万トン(同0.5%減)と前月から150万トン下方修正されたが、引き続き高水準を維持すると見込まれている。
表1 主要国のトウモロコシの需給見通し(2024年6月12日米国農務省公表)

米国の生産量はやや減少、生産者価格は前年度に続き下落

 USDA/WAOBは同日、2024/25年度(9月〜翌8月)の米国のトウモロコシ需給見通しを公表したがすべての数値が前月から据え置かれた(表2)。
 生産量は、148億6000万ブッシェル(3億7746万トン(注1)、前年度比3.1%減)。
 消費量は、126億500万ブッシェル(3億2018万トン、同0.4%増)。
 輸出量は、22億ブッシェル(5588万トン、同2.3%増)。
 この結果、期末在庫は21億200万ブッシェル(5339万トン、同4.0%増)となり、前年度に引き続き高水準が見込まれている。
 また、期末在庫率(総消費量に対する期末在庫量)は、14.2%(同0.4ポイント増)と、引き続き前年度を上回る水準が見込まれている。
 生産者平均販売価格は、1ブッシェル当たり4.40米ドル(694円。1キログラム当たり27.3円:1米ドル=157.74円(注2)、同5.4%安)とやや下落が見込まれている。
表2 米国のトウモロコシの需給見通し(2024年6月12日米国農務省公表)
(注1)1ブッシェルを約25.401キログラム、1エーカーを約0.4047ヘクタールとして農畜産業振興機構が換算。
(注2)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2024年5月末TTS相場。
【岡田 真希奈 令和6年6月17日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
Tel:03-3583-4396