生乳等生産量は、大規模化の進展と繁殖技術の高度化、乳用牛の品種改良の進展などから年平均4.1%増で推移し、2033年には5800万トン(基準期間比<21〜23年の平均値からの増減率>43.8%増)に達すると予測されている。また、乳用牛1頭当たりの平均年間乳量は10トンを超えるとされている。
輸入量は、1人当たり乳製品消費量の増加が見込まれる一方、生乳等生産量が着実に増加することから、伸び率は年平均1.2%と鈍化し、33年には2143万トン(同11.2%増)と予測されている。特に輸入量の増加が見込まれる品目としてチーズが挙げられているが、その伸び率は国内でのチーズ加工技術の発展に左右されるとしている。輸入先については、今後10年間もNZなど現在の主要輸入先が安定した輸入先となるとされている。
消費量は、中国政府による乳製品消費に対する長年の啓発活動や、農村地域の都市化、あるいは農村住民の都市への移住
(注2)の進展などにより、1人当たり乳製品消費量が56.9キログラム(同36.2%増)まで増加すると見込まれることで、33年には7920万トン(同34.3%増)に達すると予測されている。
生乳価格は、中国経済の緩やかな回復に伴い、乳製品の消費が後押しされ、生乳の需要が増加するため、安定的に上昇すると予測されている。
(注2)『畜産の情報』2024年7月号「中国の畜産物を中心とした食料消費の現状と今後の展望」(https://www.alic.go.jp/joho-c/joho05_003309.html)をご参照ください。