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2024/25年度のサトウキビ等の生産状況等の調査報告(第2回)を公表 (ブラジル)

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最終更新日:2024年8月27日

 ブラジル国家食糧供給公社(CONAB)は8月22日、2024/25年度(4月〜翌3月)第2回目のサトウキビ生産状況等調査報告を公表した。本報告は、同年度のサトウキビ、砂糖およびエタノールの生産予測などを四半期ごとに公表するものである。

降水量の不足と高温により、サトウキビ生産量はかなりの程度減少見込み

 2024/25年度のサトウキビ収穫面積は、前回(24年4月)予測から5万ヘクタール下方修正の863万ヘクタール(前年度比3.5%増)とやや増加が見込まれている(表1)。
 単収は、前回予測から1ヘクタール当たり0.9トン上方修正の同80.0トン(同6.6%減)とかなりの程度減少が見込まれている。中でも、同国のサトウキビの9割を生産する中南部の単収は、降水量の不足と高温により同81.8トン(同7.3%減)とかなりの程度減少が見込まれている。
 この結果、サトウキビ生産量は前回予測から398万トン上方修正の6億8983万トン(同3.3%減)とやや減少が見込まれている。
 サトウキビの歩留まり指標となるATR(注)は、前回予測から1.4キログラム下方修正され、サトウキビ1トン当たり134.6キログラム(同0.0%増)と前年度並みが見込まれている。

(注)1トン当たりの平均回収糖分。ポルトガル語でAçúcar Total Recuperável(総回収可能糖量)の略。
表1

砂糖生産量はわずかに増加、トウモロコシエタノールは大幅に増産見込み

 砂糖生産量は、サトウキビ生産量は減産見通しにある中で、砂糖への仕向けが優先される状況が続くことから、前回予測から30万トン下方修正の4600万トン(同0.7%増)とわずかな増加が見込まれている(表2)。このうち、同国最大の砂糖生産量を誇るサンパウロ州は、2728万トン(同3.5%減)とわずかな減少が見込まれているが、国際市場からの需要が期待されることで、他州での増産分がこの減産分を上回るとされている。  エタノール生産量は前回予測から12億3002万リットル上方修正の354億1128万リットル(同0.6%減)とわずかな減少が見込まれている。内訳を見ると、サトウキビ由来は、サトウキビの減産と砂糖仕向け量の増加から、284億6893万リットル(同4.1%減)とやや減少が見込まれている。一方トウモロコシ由来は、生産量の99%を占める中西部地域で既存プラント拡張や新規プラント建設に多額の投資が行われていることなどから、69億4233万リットル(同17.3%増)と大幅な増加が見込まれており、同国内で生産されるエタノールの約2割を占める結果となっている。
表2

砂糖の輸出は前年度に続き好調の一方、エタノールの輸出は大幅に減少

 2024/25年度(4月〜翌3月)の砂糖輸出量についてCONABは、引き続きアジア地域など他の主要生産国での減産が予想され、ブラジル産の砂糖の需要が高くなるとしている。ブラジル開発商工サービス省(MDIC)の公表資料によると、24年4〜7月の輸出量は1160万トン(前年同期比27.1%増)と大幅に増加した。主な輸出先は中国、インドネシア、アラブ首長国連邦であり、これら3カ国で同国の砂糖輸出量の25%を占めている。一方、同期のエタノールの輸出量は、エタノールの減産などから4億4010万リットル(同17.2%減)と大幅に減少した。主な輸出先は、韓国、米国、オランダ向けであり、これら3カ国で同国の輸出量の72%を占めている。

【峯岸 啓之 令和6年8月27日発】
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農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
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