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米国農務省による世界の大豆需給予測(2024年9月)

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大きな変化は見られず、大豆の期末在庫は大幅増の見込み

 米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)および米国農務省海外農業局(USDA/FAS)は2024年9月12日、2024/25年度の世界の大豆需給予測値を更新した(表)。
表
 これによると、同年度の世界の大豆生産量は4億2920万トン(前年度比8.7%増)と前月から47万トン上方修正された。このうち、最大の生産国であるブラジルは1億6900万トン(同10.5%増)と前月から据え置かれたが、これに次ぐ米国は1億2481万トン(同10.1%増)とわずかに下方修正された。また、アルゼンチンは5100万トン(同6.0%増)、中国は2070万トン(同0.7%減)といずれも据え置かれた。
 輸入量は、世界全体で1億7774万トン(同0.1%減)と前月から46万トン上方修正された。このうち、最大の輸入国である中国は1億900万トン(同2.2%減)と前月から据え置かれた。
 消費量(搾油仕向け)は、世界全体で3億4667万トン(同5.0%増)と前月から9万トン上方修正された。このうち、最大の消費国である中国は1億300万トン(同4.0%増)と前月から据え置かれた。
 輸出量は、世界全体で1億8163万トン(同2.1%増)と前月から41万トン上方修正された。このうち、最大の輸出国であるブラジルは1億500万トン(前年度並み)、これに次ぐ米国は5035万トン(同8.8%増)といずれも前月から据え置かれた。
 この結果、期末在庫は1億3458万トン(同19.9%増)と前月から28万トン上方修正された。これは、アルゼンチンの輸入増による期末在庫の上方修正が反映されている。
 今回の予測では、市場関係者の予想を下回る生産量や期末在庫とされたものの、引き続き期末在庫の水準が高いことで、USDAは米国の生産者販売価格を1ブッシェル当たり10.80米ドル(1575円、1キログラム当たり62円:1米ドル=145.80円(注)、前年度比13.6%安)に据え置いている。
 また、今回の予測値に関して中国の輸入量に目を向けると、同日付で中国農業農村部が公表した同年度の中国の大豆輸入量9460万トンとの乖離があり、期末在庫が高い水準にある中で、引き続きこの動向が注目される。

(注)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2024年8月末TTS相場。
【横田 徹 令和6年9月18日発】
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農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
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