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米国農務省による世界および米国のトウモロコシ需給予測(2024年10月)

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生産量、期末在庫は引き続き微減も高水準の見通し

 米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)および米国農務省海外農業局(USDA/FAS)は2024年10月11日、2024/25年度の世界のトウモロコシ需給予測値を更新した(表1)。
表1 主要国のトウモロコシ需給見通し(2024年10月11日米国農務省公表)
 これによると、同年度の世界のトウモロコシ生産量は12億1719万トン(前年度比0.7%減)と前月から138万トン下方修正された。このうち、単収が引き上げられた米国やインドは前月から上方修正されたものの、ウクライナやロシア、フィリピンでの下方修正が影響した。
 輸入量は、世界全体で1億8384万トン(同4.7%減)と前月から156万トン下方修正された。このうち、ブラジルや米国は前月から据え置かれ、中国などの下方修正がエジプトの上方修正を上回った。
 消費量は、世界全体で12億2332万トン(同0.5%増)と前月から347万トン上方修正された。このうち、中国や米国は前月から据え置かれ、ブラジルやアルゼンチンなどの上方修正がエジプトなどの下方修正を上回った。
 輸出量は、世界全体で1億9050万トン(同2.7%減)と前月から87万トン下方修正された。米国が上方修正されたものの、ウクライナの100万トンの下方修正などが影響した。
 この結果、期末在庫は3億652万トン(同2.0%減)と前月から183万トン下方修正されたものの、引き続き高水準が見込まれている。

単収の上方修正で生産量も増加、輸出量も高水準を維持

 USDA/WAOBは同日、2024/25年度(9月〜翌8月)の米国のトウモロコシ需給見通しを公表した(表2)。
表2 米国のトウモロコシ需給見通し(2024年10月11日米国農務省公表)
 生産量は、作付面積および収穫面積が前月から据え置かれたものの、単収の上方修正から152億300万ブッシェル(3億8617万トン(注1)、前年度比0.9%減)と前月から上方修正され、前年度をわずかに下回ると見込まれている。
米国内消費量は、126億6500万ブッシェル(3億2170万トン、同0.1%減)と前月から据え置かれ、前年度並みと見込まれている。
 輸出量は、23億2500万ブッシェル(5906万トン、同1.4%増)と前月から上方修正され、前年度をわずかに上回る高水準とされている。
 この結果、期末在庫は19億9900万ブッシェル(5078万トン、同13.6%増)と前月から下方修正されたものの、前年度をかなり大きく上回ると見込まれている。
 また、期末在庫率(総消費量に対する期末在庫量)は、13.3%(同1.5ポイント増)と前月から0.4ポイント下方修正されたが、前年度を上回ると見込まれている。
 生産者平均販売価格は、1ブッシェル当たり4.10米ドル(589円。1キログラム当たり23.2円:1米ドル=143.73円(注2)、同9.9%安)と前月から据え置かれ、前年からかなりの程度下落することが見込まれている。

(注1)1ブッシェルを約25.401キログラム、1エーカーを約0.4047ヘクタールとして農畜産業振興機構が換算。
(注2)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2024年9月末TTS相場。

 
【岡田 真希奈 令和6年10月18日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
Tel:03-3583-4396