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米国農務省による世界の大豆需給予測(2024年10月)

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前月に続き大きな変化は見られず、大豆の期末在庫は大幅増の見込み

 米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)および米国農務省海外農業局(USDA/FAS)は2024年10月11日、2024/25年度の世界の大豆需給予測値を更新した(表)。
表 主要国の大豆需給見通し(2024年10月11日 米国農務省公表)
 これによると、同年度の世界の大豆生産量は4億2892万トン(前年度比8.7%増)と前月から28万トン下方修正された。このうち、最大の生産国であるブラジルは1億6900万トン(同10.5%増)と前月から据え置かれたが、これに次ぐ米国は1億2470万トン(同10.1%増)と11万トン下方修正された。また、アルゼンチンは5100万トン(同6.0%増)、中国は2070万トン(同0.7%減)といずれも据え置かれた。
 輸入量は、世界全体で1億7761万トン(同0.1%減)と前月から13万トン下方修正された。このうち、最大の輸入国である中国は1億900万トン(同2.7%減)と前月から据え置かれた。
 消費量(搾油仕向け)は、世界全体で3億4638万トン(同4.8%増)と前月から29万トン下方修正された。このうち、最大の消費国である中国は1億300万トン(同4.0%増)と前月から据え置かれた。
 輸出量は、世界全体で1億8153万トン(同2.6%増)と前月から10万トン下方修正された。このうち、最大の輸出国であるブラジルは1億500万トン(同0.8%増)、これに次ぐ米国は5035万トン(同9.1%増)といずれも前月から据え置かれた。
 この結果、期末在庫は1億3465万トン(同19.8%増)と前月から7万トン上方修正された。これは、前年度期末在庫(今年度期首在庫)の上方修正が反映されている。
 今回の予測では、市場関係者の予想を上回る生産量や期末在庫とされたことで、USDAは米国の生産者販売価格を1ブッシェル当たり10.80米ドル(1552円、1キログラム当たり61円:1米ドル=143.73円(注)、前年度比12.9%安)に据え置いている。
 また、今回の予測値に関して中国の輸入量に目を向けると、同日付で中国農業農村部が公表した同年度の中国の大豆輸入量9460万トンとの乖離があり、期末在庫が高い水準にある中で、引き続きこの動向が注目される。

(注)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2024年9月末TTS相場。
【横田 徹 令和6年10月18日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
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