2024年はてん菜の作付期に多雨の影響があったが、24/25年度の作付面積が162万ヘクタール(前年度比10.2%増)に増加したこと、萎黄病の被害が当初予想よりも少なかったことにより、砂糖生産量は同6.4%増の1659万トンとかなりの程度の増加が予測される。作付面積増加の要因は、EU域内の砂糖価格の上昇による油糧種子からてん菜への作付けの転換が挙げられる。EU域内の砂糖価格は、23年8月に1トン当たり787ユーロ(1キログラム当たり127円、1ユーロ=160.93円
(注2))となるなど記録的な高値となっていた。
(注2)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2024年9月末TTS相場。
また、同年度の輸出量は国内供給量の増加から同18.0%増の182万トン、輸入量は国内供給量の増加とウクライナからの輸入量の減少から同13.4%減の125万トンとそれぞれ予測される。ウクライナからの輸入は、同国支援のために輸入関税および関税割当の停止措置が取られていたが、24年からは砂糖のセーフガード措置が導入され、7月に発動している
(注3)。
同年度の砂糖消費量は前年度並みの1583万トン、その結果、24/25年度期末の在庫量は、同10.7%増の192万トンと予測される。
(注3)詳細については海外情報「ウクライナ産砂糖および卵へのセーフガード措置発動(EU)」をご参照ください。