24年第3四半期のフィードロット飼養頭数、収容能力ともに過去最大(豪州)
豪州フィードロット協会(ALFA)と豪州食肉家畜生産者事業団(MLA)は2024年11月15日、四半期ごとに共同で実施している全国フィードロット飼養動向調査の結果 (24年7〜9月期)を公表した。
これによると、同年9月末のフィードロット飼養頭数は、142万4392頭(前年同期比13.2%増、前回比0.4%増)と過去最高であった前回(24年6月末)の記録をさらに更新した(表)。また、フィードロット収容可能頭数も164万3618頭(同4.2%増、同0.4%増)と前回に引き続き160万頭を超えた。旺盛な穀物肥育牛肉需要の継続が飼養頭数の増加につながったことで、フィードロットの稼働率は86.7%となった(図1)。
また、24年第3四半期(7〜9月)の穀物肥育牛と畜頭数は、堅調な輸出需要を背景に85万9930頭(同39.1%増、同17.1%増)と20年第1四半期以来の高水準を記録した(図2)。さらに、同期の穀物肥育牛肉輸出量も過去最大の10万941トンを記録した(図3)。輸出先別に見ると、日本向けは前期比8.7%減となったものの、全体の32%を占める3万2511トンとなった。また、その他に含まれる米国向けは4661トン(前期比58.5%増)と大幅に増加した。日本や韓国向けは、米国産の輸出減から、豪州産の市場占有率が高まっている。
今回の結果を受けてALFAは、「飼料価格と肥育用子牛価格が若干上昇したにもかかわらず、肥育牛の供給量が増えたことで、肥育農家は比較的安定した利益を確保し、通常通りの事業を継続することができた」とコメントした。また、МLAは、「高いフィードロットの稼働率は、フィードロットの生産システムによる結果であり、今年の豪州産牛肉輸出量の記録に貢献している」とコメントした。
【田中 美宇 令和6年11月21日発】
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