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2024/25年度主要穀物の生産状況等の調査結果(第4回)を公表 (ブラジル)

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 ブラジル国家食糧供給公社(CONAB)は1月14日、2024/25年度第4回目となる主要穀物の生産状況等調査結果を公表した(表、図1〜2)。この調査は、春植えの夏期作物(大豆、第1期作トウモロコシなど)や秋植えの冬期作物(第2期作・第3期作トウモロコシ、小麦、大麦、ライ麦など)の生産予測を毎月公表するものである。

24/25年度第1期作トウモロコシ播種(はしゅ)作業は、作付面積の8割程度で終了

 2024/25年度のトウモロコシ生産量は、前回よりわずかに下方修正の1億1955万2100トン(前年度比3.3%増)と、前年度をやや上回ると見込まれている。これは、作付面積が同0.4%減と前年度をわずかに下回るものの、単収が回復し同3.8%増と前年度をやや上回ると見込まれるためである。この生産量は、CONABが統計を取り始めて以来、最大となった22/23年度に次ぐ大きさとなる。
 全生産量の2割を占める第1期作の生産量は、2253万3700トン(同1.9%減)と前年度をわずかに下回ると見込まれている。これは、トウモロコシ市場価格の下落などにより、生産者が他の作物(大豆、サトウキビ、酪農家向けコーンサイレージなど)を選択した結果、作付面積が同6.4%減と前年度をかなりの程度下回る影響が大きい。第1期作の播種作業は、作付面積全体の83.7%(1月第1週現在)で終了した。主産地の天候は、定期的な降雨や日照時間に恵まれ良好となり、作物の生育に好都合な状況であった。ただし、リオグランデドスル州やパラナ州といった南部のいくつかの地域では、12月後半以降水不足や高温となっており、作物の収量に影響を及ぼす今後数週間の天候が懸念されている。
 また、全生産量の8割を占める第2期作の生産量は、前回と同じく9463万1300トン(同4.8%増)と前年度をやや上回ると見込まれている。最大の生産州である中西部マットグロッソ州の一部地域では播種作業が始まったばかりであり、その他の地域では1月末から2月にかけて作業が本格化すると見込まれている。
 24/25年度のトウモロコシ需給を見ると、生産量が回復する中で、畜産業および工業部門からの堅調な需要を背景に、国内需要は引き続き増加が見込まれている。このため、輸出量は3400万トン(前年度比11.7%減)と前年度をかなり大きく下回ると見込まれている。

24/25年度大豆の生育状況は天候に恵まれおおむね順調に推移

 2024/25年度の大豆生産量は、前回より11万7300トン上方修正の1億6632万8400トン(前年度比12.6%増)と前年度をかなり大きく上回り、CONABが統計を取り始めて以来、最大となった22/23年度の生産量を更新すると見込まれている。これは、作付面積が前年度をわずかに上回る(同2.7%増)とともに、単収が同9.6%増と前年度をかなりの程度上回ると見込まれるためである。播種作業は、作付面積全体の95.8%(1月第1週現在)で終了した。当初は不規則な降雨により播種作業の開始が遅れたが、11〜12月の降雨は多くの生産地で作物の生育に恩恵をもたらした。ただし、南部のいくつかの地域では、12月後半以降降水量が減少しており、今後の天候が懸念されている。
 24/25年度の大豆需給を見ると、生産量の増加を背景として、輸出量(同7.0%増)、加工量(同7.3%増)とも前年度をかなりの程度上回ると見込まれている。
表
図1
図2
参考1
図2
【井田 俊二 令和7年1月27日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
Tel:03-3583-9472