中国の牛肉および生体牛の価格は下がり続け、牛肉価格は連続12カ月の下落、生体牛の価格に至ってはこの半年間で24%も下落し、過去5年で最低の価格を更新した。全国の肉牛飼養場は約740万カ所あるが、基本的には小規模経営であり、年間の出荷頭数50頭以上の飼養場は全体の37.2%に留まる。2023年以降、肉牛産業は変化の様相を呈しており、飼養段階では赤字が続いている。肉牛飼養農家の1頭当たり赤字額は1800元(3万8628円
(注3))程度になっており、全肉牛飼養農家の69.6%が赤字状態になっている。このような状況は、同産業が発展するようになって以降何年も直面してこなかったような苦境である。
このような状況に対して、中国農業農村部は24年9月、国家発展改革員会などと連名で「肉牛乳牛生産の安定化に関する通知」
(注4)を公表した。
(注3)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均為替相場」の2025年1月末日TTS相場である1元=21.46円を使用した。
(注4)肉牛乳牛生産の安定化に関する通知については海外情報「中国農業農村部、肉牛乳牛生産の安定化に関する通知を公表(中国)」(令和6年11月8日発)をご参照ください。