24年第4四半期のフィードロット飼養頭数、過去最高を更新(豪州)
豪州フィードロット協会(ALFA)と豪州食肉家畜生産者事業団(MLA)は2025年2月18日、四半期ごとに共同で実施している全国フィードロット飼養動向調査の結果(24年10〜12月期)を公表した。
これによると、同年12月末の飼養頭数は、145万481頭(前年同期比12.0%増、前回比1.8%増)と過去最高であった前回(24年9月末)の記録をさらに更新した(表)。また、収容可能頭数は165万7760頭(同4.0%増、同0.9%増)と前回に引き続き160万頭を上回り、穀物肥育牛肉に対する旺盛な需要が飼養頭数の増加につながったことで、フィードロットの稼働率も87.5%と高水準を維持した(図1)。
また、24年第4四半期(10〜12月)の穀物肥育牛と畜頭数は、堅調な輸出需要を背景に78万4450頭(同17.3%増、同8.8%減)となり(図2)、24年(1月〜12月)の累計と畜頭数は314万26頭(前年比19.0%増)と過去最大を記録した。さらに、24年第4四半期の穀物肥育牛肉輸出量も9万9757トンと前期に次ぐ高い水準を維持している(図3)。輸出先別に見ると、中国向けは2万8624トン(前期比18.6%増)と輸出量全体の28.6%を占めたことで、同国は初めて豪州最大の輸出先となった。この要因としてMLAは、冷凍を中心に中国の需要が伸びている一方、これまで最大の輸出先であった日本向けは、24年第1〜第3四半期までの強い引き合いが落ち着いたことで輸出量が鈍化したとみている。
今回の結果を受けてALFAは、「24年は過去最大の供給量となり、年間穀物肥育牛と畜頭数が300万を超えたのは2度目」であるとし、「豪州の穀物肥育牛肉の供給がいかに堅調であるかを示している」とコメントした。
【田中 美宇 令和7年2月19日発】
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