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米国農務省による世界および米国のトウモロコシ需給予測(2025年3月)

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消費量の微増から期末在庫はかなりの程度減少

 米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)および米国農務省海外農業局(USDA/FAS)は2025年3月11日、24/25年度の世界のトウモロコシ需給予測値を更新した(表1)。
表1 主要国のトウモロコシの需給見通し(2025年3月11日米国農務省公表)
 これによると、同年度の世界のトウモロコシ生産量は12億1417万トン(前年度比1.1%減)と前月から170万トン上方修正された。生産量上位5カ国・地域では据え置かれたものの、インドが作付面積と単収の増加により過去最高の更新が見込まれていることで、前月から200万トン上方修正されたことなどが反映された。
 輸入量は、最大の輸入国である中国が800万トン(同65.8%減)と前月から200万トン下方修正されたことが影響し、世界全体で1億8030万トン(同8.8%減)と前月から86万トン下方修正された。
 消費量は、米国や中国はいずれも前月から据え置かれたが、ブラジルが50万トン上方修正されたことなどから、世界全体で12億3919万トン(同1.7%増)と前月から123万トン上方修正された。
 輸出量は、最大の輸出国である米国は据え置かれたが、ブラジルなどの下方修正が影響し、世界全体で1億8636万トン(同3.7%減)と前月から287万トン下方修正された。
 この結果、期末在庫は、2億8894万トン(同8.0%減)と前月から137万トン下方修正された。

米国の生産量はやや減少、生産者価格は前年度に続き下落

 USDA/WAOBは同日、2024/25年度(9月〜翌8月)の米国のトウモロコシ需給見通しを公表した。この中で、すべての数値は前月から据え置かれた(表2)。
表2 米国のトウモロコシの需給見通し(2025年3月11日米国農務省公表)
 生産量は、148億6700万ブッシェル(3億7764万トン(注1)、前年度比3.1%減)。
 米国内消費量は、126億6500万ブッシェル(3億2170万トン、同0.1%減)。
 輸出量は、24億5000万ブッシェル(6223万トン、同6.9%増)。
 この結果、期末在庫は15億4000万ブッシェル(3912万トン、同12.6%減)と、前年度をかなり大きく下回ると見込まれている。
 また、期末在庫率(総消費量に対する期末在庫量)は、10.2%(同1.6ポイント減)と、前年度を下回ると見込まれている。
 生産者平均販売価格は、1ブッシェル当たり4.35米ドル(655円。1キログラム当たり25.8円:1米ドル=150.67円(注2)、同4.4%安)と、前年度からやや下落が見込まれている。

(注1)1ブッシェルを約25.401キログラムとして農畜産業振興機構が換算。
(注2)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2025年2月末TTS相場。
【岡田 真希奈 令和7年3月14日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
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