
ホーム > 畜産 > 海外情報 > 2025年 > 米国農務省、停止状態の中国向け食肉輸出認可施設の登録更新を公表(米国)
ここ数年間の米国の中国向けの食肉輸出の動向を見ると、牛肉は増加傾向、豚肉および鶏肉に関しては減少傾向で推移している。
牛肉
牛肉の輸出は、第一次トランプ政権時の2020年2月に発効した米中経済貿易協定の第1段階の合意により、中国の牛肉輸入制限が緩和されたことで増加し、24年の輸出量は21万5282トン(20年比4.0倍)と拡大している。輸出先としては日本、韓国に続き、中国は第3位となり、全輸出量の約16%を占めている。
豚肉
豚肉の輸出は、2018年に中国国内で発生したASF(アフリカ豚熱)の流行に伴う生産減により輸入が増加した。21年以降は中国国内の豚肉生産量の回復や競合国からの輸入により、米国からの輸出量は減少している。
鶏肉
鶏肉の輸出は、米中経済貿易協定の第1段階合意による輸入制限の解除に伴い、2020年に輸出量が拡大したものの、その後は減少傾向で推移している。また、鶏肉全体(鶏足(もみじ)を除く)の輸出量に占める中国の割合は一桁台に留まっているが、中国は鶏足の最大の輸出先であり、これも含めた輸出量ではメキシコに次ぐ第2位の輸出先となっている。