米国農務省による世界の大豆需給予測(2025年6月)
25/26年度の生産量、輸出量は前月同、期末在庫はわずかに上方修正
米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)および米国農務省海外農業局(USDA/FAS)は2025年6月12日、2025/26年度最初の世界の大豆需給予測値を公表した(表)。
これによると、同年度の世界の大豆生産量は4億2682万トン(前年度比1.4%増)と前月から据え置かれた。このうち、最大の生産国であるブラジルとこれに次ぐ米国はいずれも前月から据え置かれた。
輸入量は、世界全体で1億8686万トン(同4.8%増)と前月から4万トン上方修正された。このうち、最大の輸入国である中国は1億1200万トン(前年度比3.7%増)と前月から据え置かれた。
消費量(搾油仕向け)は、世界全体で3億6659万トン(同3.8%増)と前月から13万トン上方修正された。このうち、最大の消費国である中国は1億800万トン(同4.9%増)と前月から据え置かれた。
輸出量は、世界全体で1億8843万トン(同4.1%増)と前月から据え置かれた。このうち、最大の輸出国であるブラジルとこれに次ぐ米国はいずれも前月から据え置かれた。
期末在庫は、24/25年度の中国の消費量修正(前月から100万トン下方修正)などにより期首在庫が前月から102万トン上方修正されたことを反映し、1億2530万トン(同0.9%増)と前月から97万トン上方修正された。
今回の予測値に関して中国の輸入量に目を向けると、同日付で中国農業農村部が公表した25/26年度の中国の大豆輸入量9580万トンとUSDAの予測値には、引き続き1620万トンの乖離がある。国際相場にも影響する同国の輸入動向が注目されている。
【横田 徹 令和7年6月17日発】
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