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EUの砂糖生産、2024/25年度は増産、25/26年度は減産の予測(EU)

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最終更新日:2025年8月6日

24/25年度の砂糖生産量、砂糖価格上昇の影響を受け増産見込み

 2024/25年度(10月〜翌9月、以下同じ)のEUの砂糖生産量は、前年度比6.5%増の1660万トンと見込まれる(表)。これは、播種期間中にEUの砂糖価格が記録的な高水準となったこと(図)により、てん菜作付面積が同9.1%増の160万1000ヘクタールとかなりの程度増加したことが要因である。主要生産国であるドイツ、フランスおよびポーランドでの増産が見込まれる。
 同年度の消費量は、砂糖価格が前年度の記録的な水準から下落傾向にあることを受け、価格高で落ち込んだ需要が回復し、同2.5%増の1570万トンと見込まれる。
 同年度の輸入量は、域内の増産とウクライナからの砂糖輸入に制限が設けられる見込み(注)であることなどから、前年度から52.9%減の70万トンと見込まれる。一方、輸出量は、増産による供給増分が国際市場に仕向けられることから、同6.6%増の170万トンと増加が見込まれる。

(注)詳細は、2025年7月10日付け海外情報「EUとウクライナ、新たな貿易措置で合意(EU)」をご参照ください。
表
図

25/26年度の砂糖生産量は砂糖価格の下落を受け減産の予測

 2025/26年度のてん菜作付面積は、砂糖価格が下落傾向で推移していることから、前年度比8.1%減の147万1000ヘクタールとかなりの程度減少が予測される。主要生産国であるドイツ、フランス、ポーランドなどはすべて前年度から減少するとみられる。しかしながら、過去5年平均と比較するとわずかな減少(0.4%減)にとどまっている。
 同年度の砂糖生産量は、てん菜作付面積の減少を受け、前年度比8.1%減の1520万トンと予測される。主要生産国の中では、ドイツが同14%減と最も大きな減産が予測される一方、オランダでは単収の増加が作付面積の減少をカバーし、同2%増と予測される。
 域内の砂糖の減産により、同年度の輸入量は前年度の約2倍となる140万トン、輸出量は同40.8%減の100万トンと、それぞれ予測される。
 
【調査情報部 令和7年8月6日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
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