2024/25年度(10月〜翌9月、以下同じ)のEUの砂糖生産量は、前年度比6.5%増の1660万トンと見込まれる(表)。これは、播種期間中にEUの砂糖価格が記録的な高水準となったこと(図)により、てん菜作付面積が同9.1%増の160万1000ヘクタールとかなりの程度増加したことが要因である。主要生産国であるドイツ、フランスおよびポーランドでの増産が見込まれる。
同年度の消費量は、砂糖価格が前年度の記録的な水準から下落傾向にあることを受け、価格高で落ち込んだ需要が回復し、同2.5%増の1570万トンと見込まれる。
同年度の輸入量は、域内の増産とウクライナからの砂糖輸入に制限が設けられる見込み
(注)であることなどから、前年度から52.9%減の70万トンと見込まれる。一方、輸出量は、増産による供給増分が国際市場に仕向けられることから、同6.6%増の170万トンと増加が見込まれる。
(注)詳細は、2025年7月10日付け海外情報「EUとウクライナ、新たな貿易措置で合意(EU)」をご参照ください。