中国商務省は2025年8月18日、24年8月21日に開始したEU産のチーズやクリームなど乳製品に対する反補助金調査
(注1)について、調査期間を26年2月21日まで6カ月延長すると発表した。
同省は24年1月5日にEU産のブランデーに対し、また、同年6月17日にEU産の豚肉とその副産物に対し、アンチダンピング調査
(注2)を開始した。ブランデーに対しては、2度の調査期間の延長を経て25年7月4日、一定価格を上回って販売することを約束した企業を例外とした上で、最大34.9%のアンチダンピング関税を導入すると発表した。豚肉とその副産物に対しては同年6月10日、調査期間を12月16日まで6カ月延長すると発表している。
(注1)海外情報「EU産乳製品に対する中国の反補助金調査が開始(EU、中国)」をご参照ください。
(注2)海外情報「EU産豚肉に対する中国のアンチダンピング調査が開始(EU)」をご参照ください。
EUの現地報道によれば、欧州乳業協会(EDA)事務局長は反補助金調査期間の延長に対し「ブランデーと同様の措置が導入されるとは予想していない」と発言している。また、フランス乳業協会(FNIL)会長は「中国製電気自動車(EV)に関する最低価格設定などの政治的な協議は継続しており、フランスの乳製品に対する関税の設定は回避されることを期待している」と述べている。
延長された調査対象品目の乳製品に関する25年上半期のEU域外向け輸出量は、81万536トン(前年同期比0.9%減)とわずかに減少した(表)。このうち中国向けは5万6365トン(同19.4%減)と大幅に減少した。中でもミルクおよびクリーム(脂肪分が全重量の10%以上のもの)は、中国向けが輸出量全体の34.8%を占めるなど第1位の輸出先となっているが、同じく4万2320トン(同19.1%減)と大幅に減少している。
一方、近年の中国はミルクおよびクリームの輸入量を増加させており、その半数以上をニュージーランド(NZ)から輸入している(図)。25年上半期のNZからの輸入量は9万1000トン(前年同期比7.1%増)と、輸入量全体の64.6%を占めている。輸入量第2位のフランスからは2万1000トン(同2.5%増)とわずかに増加している。