2025/26年度主要穀物の生産状況等の調査結果(第2回)を公表(ブラジル)
ブラジル国家食糧供給公社(CONAB)は2025年11月13日、2025/26年度(25年9月〜26年8月までに播種されるもの) 第2回目となる主要穀物の生産状況等調査結果を公表した。この調査は、春植えの夏期作物(大豆、第1期作トウモロコシなど)や秋植えの冬期作物(第2期作・第3期作トウモロコシ、小麦、大麦、ライ麦など)の生産予測を毎月公表するものである。
25/26年度トウモロコシ生産量は上方修正ながら、前年度比1.6%減の見込み
2025/26年度のトウモロコシ生産量は、前回(25年10月)より23万3000トン上方修正の1億3883万7000トン(前年度比1.6%減)と見込まれている(表1、図)。
内訳を見ると、全生産量の2割を占める第1期作の生産量は、2586万7000トン(同3.7%増)と、前回から23万5000トン上方修正され、前年度をやや上回ると見込まれている。第1期作の作付けは、11月上旬時点で作付面積全体の47.7%に達しており、平年並みの進捗率で推移している。これまでのところ、ほとんどの地域では好天により生育が順調に進んでいたが、11月上旬に発生した暴風雨が作物に被害を及ぼした。なお、被害の状況についてはCONABが確認を行っている。
また、全生産量の8割を占める第2期作の生産量は、1億1045万9000トン(同2.5%減)と、前回から1000トン下方修正され、前年度をわずかに下回ると見込まれている。第2期作の作付けは12月末から開始される予定である。
25/26年度のトウモロコシ需給を見ると、生産量が上方修正されたものの、輸出量は前回から据え置きの4650万トン(同16.3%増)となった(表2)。前年度を大幅に上回る輸出量に加え、消費量はエタノール需要に牽引され9460万1000トン(同4.5%増)となる見込みから、期末在庫は前年度をやや下回ると見込まれている。
25/26年度大豆生産量は下方修正ながら、前年度比3.6%増と過去最大の見込み
2025/26年度の大豆生産量は、前回より3万7000トン下方修正されたものの、1億7760万2000トン(前年度比3.6%増)と前年度をやや上回り、過去最大となる見込みである(表1、図)。25/26年度の作付けは、11月上旬時点で作付面積全体の58.4%に達しており、平年並みの進捗率で推移している。10月初旬は水不足で生育が思わしくなかったものの、同月の後半からは降雨がみられ、同月末時点では正常な状態となっていた。しかしながら、こちらも前述した暴風雨の被害を受け、CONABが状況の確認を行っている。
25/26年度の大豆需給を見ると、生産量が下方修正されたことで、輸出量も前回から8000トン下方修正され1億1210万8000トン(同5.1%増)となったものの、前年度をやや上回ると見込まれている(表3)。また、輸出量が増加するにもかかわらず、期末在庫は前年度を大幅に上回ると見込まれている。
【原田 祥太 令和7年12月1日発】
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