2025/26年度主要穀物の生産状況等の調査結果(第3回)を公表 (ブラジル)
ブラジル国家食糧供給公社(CONAB)は2025年12月11日、2025/26年度(25年9月〜26年8月までに播種されるもの) 第3回目となる主要穀物の生産状況等調査結果を公表した。この調査は、春植えの夏期作物(大豆、第1期作トウモロコシなど)や秋植えの冬期作物(第2期作・第3期作トウモロコシ、小麦、大麦、ライ麦など)の生産予測を毎月公表するものである。
25/26年度トウモロコシ生産量は上方修正ながら、前年度比1.5%減の見込み
2025/26年度のトウモロコシ生産量は、前回(25年11月)より4万2000トン上方修正の1億3887万9000トン(前年度比1.5%減)と見込まれ、これは過去最大となった24/25年度に次ぐ大きさとなる(表1、図1〜2)。
内訳を見ると、全生産量の2割を占める第1期作の生産量は、2590万7000トン(同3.9%増)と、前回から4万トン上方修正され、前年度をやや上回ると見込まれている。第1期作の作付けについて、11月前半に発生した暴風雨の影響が一部地域で見られたものの、12月初旬時点で作付面積全体の71.3%に達しており、平年並みの進捗率で推移している。
また、全生産量の8割を占める第2期作の生産量は、1億1046万1000トン(同2.4%減)と、前回から2000トン上方修正され、前年度をわずかに下回ると見込まれている。第2期作の作付けは12月末から開始される予定である。
25/26年度のトウモロコシ需給を見ると、生産量が上方修正されたことで、消費量も前回から3000トン上方修正され9460万4000トン(同4.5%増)となった(表2)。国内のエタノール需要が増加していることに加え、輸出量は前回から据え置きとなったものの4650万トン(同16.3%増)と前年度を大幅に上回ることから、期末在庫は前年度をやや下回ると見込まれている。
25/26年度大豆生産量は下方修正ながら、前年度比3.3%増と過去最大の見込み
2025/26年度の大豆生産量は、前回より47万8000トン下方修正されたものの、1億7712万4000トン(前年度比3.3%増)と前年度をやや上回り、過去最大となる見込みである(表1、図1〜2)。25/26年度の作付けについて、トウモロコシと同様に11月前半は一部地域で暴風雨の影響があったものの、同月後半からは天候が正常化したことで、12月初旬時点では作付面積全体の90.3%と平年並みの進捗率に近づいたが、大豆の作付け時期のずれ込みが、トウモロコシの第2期作の作付けに支障をきたす恐れがあるとされている。
25/26年度の大豆需給を見ると、生産量が下方修正されたことで、輸出量も前回から10万3000トン下方修正され1億1200万5000トン(同4.7%増)となったものの、前年度をやや上回ると見込まれている(表3)。また、輸出量が増加する見込みにもかかわらず、期末在庫は前年度を大幅に上回ると見込まれている。
【原田 祥太 令和7年12月24日発】
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