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米国農務省、世界の砂糖市場動向および需給見通しを公表(米国)(2025年12月26日)

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最終更新日:2025年12月26日

2025/26年度は消費増も、増産により期末在庫は増加の見込み

 米国農務省(USDA)は2025年12月16日、2025/26年度の世界の砂糖市場と貿易に関する報告書を公表した(表)。
 これによると、同年度の世界の砂糖生産量は、生産量上位2カ国の増産が同第3位のEUの減産を相殺し、1億8926万トン(前年度比4.6%増)とやや増加が見込まれている。このうち、生産量第1位のブラジルは、好天により4439万トン(同1.6%増)とわずかな増加が見込まれており、サトウキビの砂糖仕向け割合は前回予測(25年5月)から2ポイント増の51%と予測されている。同第2位のインドは、好天と作付面積の増加により、3525万トン(同25.9%増)と大幅な増加が見込まれている。
 輸入量は、米国の減少をEUや中国の増加が上回り、5754万トン(同2.3%増)とわずかな増加が見込まれている。このうち、EUは生産量減少により、大幅な増加が見込まれている。加えて、中国は消費量増加と砂糖相場の下落が後押ししたことで、かなり大きな増加が見込まれている。
 消費量は、1億7811万トン(同1.3%増)とわずかに増加し、過去最高を更新すると見込まれている。このうち、消費量第1位のインドは、外食産業の成長が消費を牽引し、3100万トン(同1.9%増)とわずかな増加が見込まれている。同第2位の中国は、月餅などの伝統菓子の消費が減少傾向にあるものの、スタンド販売型飲料店の拡大が消費増に貢献し、1580万トン(同2.7%増)とわずかな増加が見込まれている。一方、米国は1093万トン(同2.2%減)とわずかな減少が見込まれている。
 輸出量は、EUの減少を輸出量上位3カ国の増加が上回ることから、6600万トン(同4.1%増)とやや増加が見込まれている。このうち、輸出量第1位のブラジルは、3570万トン(同2.3%増)、同第2位のタイは、700万トン(同19.7%増)、同第3位のインドは、450万トン(同73.5%増)といずれも増産による増加が見込まれている。
 この結果、期末在庫は4454万トン(同5.1%増)とやや増加が見込まれている。
表 主要国の砂糖の需給見通し
【調査情報部 福寿 悠星 令和7年12月26日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
Tel:03-3583-9532