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飼養頭数が増加も、子豚輸出増により生産量は低迷(デンマーク)

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 デンマーク統計局は11月21日、2017年10月1日現在の豚飼養頭数を公表した。これによると、総飼養頭数は前年比2.9%増の1270万頭となった(表)。
 内訳を見ると、繁殖豚は同2.6%増(127万頭)、妊娠母豚は同2.1%増(78万頭)となった。2016年後半以降、子豚価格および豚枝肉卸売価格が回復したことが要因と考えられる。繁殖仕向け雌豚も同2.7%増(23万頭)となり、中長期的な増頭につながると考えられる。また、初生子豚は同5.9%増(260万頭)と最大の増加率となったほか、離乳子豚も同4.2%増(594万頭)となった。1腹当たりの生産性が向上していると考えられる。
 一方、肥育豚は唯一減少し、同1.9%減(289万頭)となった。これは、離乳子豚の輸出が増加していることを表しており、同国の豚肉生産が伸び悩む要因となっている。
デンマーク豚飼養頭数
 同国の豚枝肉生産量は、2016年は前年比2.0%減、2017年1~9月の累計は前年同期比0.3%減となっており、減少傾向にある。
 一方、生体豚輸出頭数は、子豚価格が高値で推移したことなどを要因として、2016年は前年比10.5%増、2017年1~9月の累計は前年同期比4.1%増と増加傾向で推移している(図)。
 現在、同国の食肉処理業者は、出荷奨励金などの集荷対策を施しており、生体豚の国外流出を食い止め、と畜頭数を増やし稼働率を確保する努力をしている。現地報道によると、業界関係者はその成果は徐々に現れているとし、2018年には枝肉生産量が回復するという見方もある。
 
生体豚(50kg未満)輸出頭数の推移
【大内田 一弘 平成29年12月7日発】
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