タイタピオカでん粉協会(Thai Tapioca Starch Association)は、8月から9月にかけて実施した2011/12年度(10月〜翌年9月)のキャッサバ作柄の調査結果を公表した。これによると、作付面積は前年度比3.82%増の737万ライ(約118万ヘクタール、1ライ=0.16ヘクタール)、単収は同10.36%増のライ当たり3408キログラム、生産量は同14.6%増の2,511万トンと大きく増加する見通しとなった。
作付面積の増加は、キャッサバ価格が高水準で推移したことによる農家の生産意欲の高まりに起因している。単収は、キャッサバ害虫であるコナカイガラムシの発生もあり、前々年度はライ当たり3,013キログラム、前年度はライ当たり3,088キログラムと低水準であった。2011年は十分な降雨により、コナカイガラムシの発生が抑制されたことから、単収はライ当たり3,408キログラムと害虫被害が発生する以前に回復する見通しとなっている。なお、現在一部地域では洪水による収穫の遅れが発生しており、今年度の収穫時期が若干遅れる可能性がでてきている。
2009年に発生したコナカイガラムシへの対策について、関係者は、コナカイガラムシの天敵となる寄生バチの飼養や苗の消毒などといった防除方法を農家へ周知させるなど、前年度から着実に対策を講じてきている。