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2011/12年度の砂糖輸入量は前年度並みの見通し(中国)

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最終更新日:2011年5月6日

 米国農務省(USDA)は4月27日、2011/12年度(10月〜翌9月)における中国の砂糖需給予測を次のとおり公表した。


○さとうきび
 2011/12年度の作付面積は187万ヘクタール(前年度比5%増)、単収は1ヘクタール当たり70トン(同3%増)と予測される。主産地の南部において、春先に低温に見舞われたものの、その後気温が持ち直し、土壌水分含量も適度に保たれていることから、現在のところ単収への影響は軽減されるとみられる。
 一方、農業の生産コストは依然として上昇し続けており、2010/11年度は、生産物1トン当たり平均923米ドル(同56%増)となった。このうち、農薬・肥料費および燃料費は前年度から約10%上昇し、人件費については、都市部に移動しようとする季節労働者を農場で引き止めて雇用するには、都市部並みの高い賃金を支払う必要があることから、同50%増となった。

○てん菜
 2011/12年度の収穫面積は28万5千ヘクタール(同10%増)、単収も同2.3%上増加すると見込まれる。
 主産地である新疆ウイグル自治区と黒竜江省では、生産者販売価格が15〜20%引き上げられ、作付拡大のインセンティブを与えようとしている。

○砂糖
・生産量
 2010/11年度は、さとうきびの寒害の影響で同1%減の1130万トン(粗糖換算、以下同じ)と予測される。
 2011/12年度は、近年の作付面積の増加を受けて、1200万トン(同6%増)と見込まれ、その内訳は、甘しゃ糖1100万トン(同5%増)、てん菜糖100万トン(同16%増)となっている。

・消費量
 でん粉由来の甘味料の消費量増加を受けて、砂糖の消費量は若干減少し、2010/11年度は1390万トン、2011/12年度は1360万トンと予測される。
 砂糖の消費量減少の背景としては、加工食品、飲料、ケータリングなどの部門を中心として需要が年々10%増加したことなどから、供給がひっ迫し、砂糖価格が高騰したことがあげられる。その結果、多くの企業はリスク分散のため、代替品としてのでん粉由来の甘味料の使用割合を高めている。

・輸入量
 2011/12年度の粗糖の輸入量は、強い需要と国内の供給不足から、大幅に増加した前年度並みの185万トンになる見通しである。
 また、期末在庫量は170万トンと前年度より約20万トン増加するとみられる。なお、在庫量には国家備蓄のほかに民間の備蓄も含まれる。
表
図
【木下 瞬 平成23年5月6日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
Tel:03-3583-8545