ロシア砂糖生産者組合によれば、年初から4月11日までのロシアにおける輸入粗糖からの精製糖生産量は60万2500トン(前年同期比56.1%増)となり、前年度の実績を大幅に上回った。また、製糖工場における輸入粗糖の在庫量は6万9900トン(同39.4%減)に減少している。
ロシアは世界第3位の砂糖輸入国であり、英調査会社のLMCによると、2010/11ロシア砂糖年度(7月〜翌6月)における輸入量は、夏季の干ばつによる減産で300万トン(前年度比4.4%増)に達すると見込まれる。需給ひっ迫により国内の砂糖卸売価格は上昇を続け、3月の平均は1トン当たり34,140ルーブル(110,613円、1ルーブル=3.24円)と、前年同月比3割高となった。政府は国内需給の緩和を図るため、通常5月に行う粗糖の輸入関税引き下げを3月に前倒しして実施し、1トン当たり50米ドル(4,250円、1ドル=85.01円)に設定した(なお、ロシアの砂糖輸入関税制度については、
砂糖類情報1月号需給レポート「ロシアの砂糖需給動向」を参照されたい)。