5月26日に行われた砂糖管理委員会において、欧州委員会が提案した域内の砂糖需給ひっ迫への対策が承認された。
欧州委員会による提案は以下の通りである。
・ 砂糖20万トンの無税輸入枠追加
・ 2011年7月から9月末まで、入札に基づく砂糖の低関税輸入制度の導入
EUの砂糖需給は、国際価格が域内価格を上回り、輸入が減少したことからひっ迫した状況が続いている。このような状況を受け、欧州委員会は昨年11月以降、相次いで対策を打ち出しており、4月には砂糖の無税輸入枠30万トンを設定したが、受付開始から1週間で1660万トンもの申し込みがあり、追加の対策が求められていた。今回の承認を受け、欧州委員会は数週間以内にこれらの対策を正式に採択する見通しである。
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EUの輸入拡大策は、国際価格にも影響を及ぼしている。ニューヨーク市場の粗糖先物価格(期近7月限)は、EUの輸入増加観測を受け24日以降続伸しており、27日時点で1ポンド当たり22.99セントとなった。