ソイルコン体系の規格内収量(*3)は、新得町、津別町ともほぼ慣行体系並で、播種時に深植えとなることによる生産力への影響はありませんでした(表1)。しかし、塊茎の緑化・変形および収穫時の打撲・損傷は慣行体系より少なく、品質向上効果が認められました。
収穫作業能率はソイルコン体系で高く、収穫作業の投下労働時間は慣行体系より約4割減少しました(表2)。栽培期間の合計でみると、慣行体系の場合、新得町で約140時間、津別町で約170時間であったものが、ソイルコン体系では新得町で93時間(慣行体系比67%)、津別町で116時間(同・68%)となりました。このように、ソイルコン体系では、大幅に省力化できることが実証できました。
(*1)オフセットハーベスタは、トラクタが収穫畦を走ることがないため、タイヤで畦を崩したり、塊茎を踏みつけたりする心配がありません。
(*2)インローハーベスタは、現在主力のタイプで、収穫畦をトラクタのタイヤが走行します。収穫機のセッティングの不具合や土壌条件によって、踏圧による土塊形成や塊茎損傷が懸念される場合があります。
(*3)規格内収量は1個が60〜339グラムの範囲のいも重で、緑化・変形などの外観異常を除きます。