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地域だより [2010年04月]

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最終更新日:2010年4月13日

地域だより

[2010年04月]

「体験テスト講座」 〜砂糖VS糖アルコール〜

札幌事務所

 平成22年2月25日(木)、札幌市消費者センターの主催により「体験テスト講座 〜砂糖VS糖アルコール〜」(講師:機構角田札幌事務所長)が開催された。体験テスト講座とは商品選択の確かな目を養うために、簡易な実験などを行いながら体験的に学ぶ講座で、今回は公募で選ばれた一般消費者31名が受講した。

 講座では、機構が制作したDVD「北の大地の贈り物〜てん菜糖〜」を上映、続いて「上白糖と三温糖はどう違うの?」について機構から説明を行い、その後の「何が違う砂糖類と糖アルコール」では、同センター啓発指導員の小山氏が実験を担当し、体験テストを取り進めた。

 受講者からの質問では、三温糖と砂糖の表示に関心が高く、三温糖に関しては、製造方法や白砂糖に比べて本当に体に良いのか、なぜ価格が高いのかなど、表示に関しては消費期限(品質保持期限)の記載の有無についての質問が多く寄せられた。

 これらに対し機構からは、三温糖はごく微量のミネラル分を含んでいるが、栄養面で大きな差はなく、値段については、白砂糖を取り出した後の糖液をさらに煮詰めるコストの要素と、生産・流通量が少ないという要素のため、と回答した。

 続けての体験テストで受講者は、加熱により砂糖の姿が液体から固体、透明から茶色に変化していくことに感心するとともに、糖アルコールのマルチトールでは変化が見らないことに驚いていた。次に、糖アルコールのエリスリトールの特性のひとつである冷涼感(溶解時の吸熱作用)を実験するため、水だけの水温、水溶した上白糖水、水溶したエリスリトール水の温度を測定し、水温の低下を確認することもできた。

 最後に、受講者の皆さんに国内外の粗糖(甘しゃ糖)のサンプルとてん菜育苗用のペーパーポットを見てもらったが、ペーパーポットの実物を初めて見る人も多く、畑への定植後には土に還るとの説明に対し、環境に優しい製品であると言うことで関心を示す受講者も多数いた。

 体験テストを終え、国内産糖の約4分の3を占めるてん菜糖の産地である北海道の受講者にも、いまだに砂糖に対する誤解が根強く残っていることや三温糖の信奉者が多いことに驚かされた。今回の体験テスト講座が砂糖の誤解の払しょくや消費拡大に少しでも役立つことを期待したい。(角田)

「砂糖について」の説明を行う様子
「砂糖について」の説明を行う様子
「加熱による砂糖の変化」実験に取り組む様子(1)
「加熱による砂糖の変化」実験に取り組む様子(1)
「加熱による砂糖の変化」実験に取り組む様子(2)
「加熱による砂糖の変化」実験に取り組む様子(2)
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