砂糖の生産動向
広西壮族自治区に次ぐ産地である雲南省は、3月下旬に降雨があったものの干ばつ高温傾向が継続しているもようである。雲南糖業協会によれば、雲南省さとうきび作付面積457万ム(30.5万ヘクタール、15ム=1ヘクタール)の内、82%に当たる373万ム(24.9万ヘクタール)が干ばつおよび霜害(2009年12月)の影響を受けた。このため、2009/10年度(10月〜翌9月)は、4月20日現在で、さとうきび圧搾量が前年度比80%の1263.9万トン、砂糖生産量が同81%の162.8万トンにとどまっており、生産が終了する5月末でも前年度を下回る、170〜172万トンと予測されている。
また、広東糖業協会によれば、2009/10年度における広東省のさとうきび作付面積は同85%の190万ム(12.7万ヘクタール)、砂糖生産量が干ばつの影響により同81%の85.8万トンと見込まれている。
なお、広西糖業協会によれば、広西壮族自治区の2009/10年度砂糖生産量は、さとうきび圧搾量が前年度比91%の5545万トン、砂糖生産量が同93%の710.2万トンとなった。
2010/11年度における作付面積の動向
最大の産地である広西壮族自治区では、4月28日に干ばつ警報が解除され新植も開始されているが、広西糖業協会によれば、作付面積については、計画の1600万ム(106.7万ヘクタール)達成は難しく、1500万ム(100万ヘクタール)を下回る見込みである。
雲南糖業協会によれば、雲南省の株出しおよび新植の面積は前年度比98%の450万ム(30万ヘクタール)と見込まれているが、このうち株出し面積333.6万ム(22.2万ヘクタール)は冬春の干ばつの影響を受けており、減産が見込まれている。
広東糖業協会によれば、広東省の作付面積は、同110.5%の210万ム(14万ヘクタール)、砂糖生産量は2008/09年度並みの105万トンと見込まれている。
一方、北方地域のてん菜収穫面積は、85万ム(5.7万ヘクタール)と若干の増加が見込まれるものの、農村労働力不足から今後の増加は難しいもようである。また、新疆糖業協会によれば、新疆自治区のてん菜作付面積は、国内の砂糖価格高騰を受け、2009/10年度の92万ム(6.1万ヘクタール)から63%増の150万ム(10万ヘクタール)、砂糖生産量は同38.44万トンから69%増の65万トンと見込まれる。