5月のニューヨーク粗糖先物相場(期近)は、1ポンド当たり13セント台後半〜15セント台後半で推移し、1月末日の高値(29.90セント)以来、下落を続けた相場に下げ止まりの兆しがみられた。
世界的な供給不足懸念から、粗糖価格は2009年から2010年初頭まで高騰した。その後、ブラジル、インドなどの主要国で生産回復が予測され、需給は緩和するとの見込みから投機筋が売り姿勢を強めたことにより続落していたが、4月に入ると下げ幅は縮小し、落ち着いた展開になりつつある。
6月に入ってからは、パキスタンや中東諸国の現物引き合いがみられ、特に白糖の供給が短期的にひっ迫するとの見込みからロンドン白糖先物相場は上昇しており、粗糖相場はこれに追随している。ニューヨーク粗糖先物相場(期近)は6月16日時点で16.27セントと、4月下旬以来の水準に回復した。
資料:LMC “Monthly Sugar Report, June 2010”