ニューヨーク粗糖先物相場(期近7月限)は、6月初旬に1ポンド当たり14セント前後で推移していたが、その後上昇基調に転じ、月末には同18.03セントに達して納会を終えた。6月の月平均価格は同15.81セントと、4カ月ぶりに上昇に転じた。相場が堅調な要因として、アジア、中東のイスラム諸国が、8月から始まるラマダン(イスラム教の断食月)に備え現物を手当てしたこと、インドにおけるモンスーン期の降水量が平年を約20%下回り、さとうきびの減産が懸念されたことが挙げられる。
7月に入ってからも、世界最大の輸出国ブラジルで、平年を上回るペースで砂糖が出荷され、港湾処理能力が追い付かず輸出が遅れていること、世界第2位の輸出国タイが、国内供給のひっ迫に対応するため、白糖7万4350トンを国際市場で買い付けたことなどを背景に相場は堅調に推移しており、ニューヨーク粗糖先物相場(期近10月限)は、7月15日時点で1ポンド当たり17.39セントとなった。