さとうきびは、台風、干ばつの常襲地帯として代替作物に乏しい自然条件下にある鹿児島県南西諸島や沖縄県における基幹作物であり、その生産が関連産業とともに地域経済社会において重要な位置を占めています。
当機構では、さとうきび生産者の農業所得の確保や経営安定を図るため、さとうきび生産者の方々に交付金の直接交付を実施しています。
今般、平成21年産のさとうきび生産者交付金の支払いを完了し、支払状況を取りまとめたので報告します。
21年産さとうきび生産実績は、少雨傾向であったことや、一部の地域に台風による被害などがあったため、豊作であった20年産に比べて減少しました。
鹿児島県では前年より収穫面積は増加したものの、生育旺盛期の夏季の干ばつの被害などにより前年に比べて生産量が減少し、平均糖度も低下しています。また、沖縄県も同様に収穫面積は増加したものの、沖縄地域において8月から11月にかけて少雨であったことや、南・北大東島における台風18号、20号による被害などにより、前年に比べ生産量が減少し、平均糖度も低下しています。
このようなことから、表1のとおり、21年産の交付金の交付決定数量は144万1000トン(対前年9万5000トン減、6.2%減)、交付決定額は242億円(対前年21億6000万円減、8.2%減)となりました。
県別でみると、鹿児島県では交付決定数量が62万9000トン(対前年7万8000トン減、11.1%減)となっており、交付決定金額は103億1000万円(対前年15億7000万円減、13.2%減)となりました。沖縄県では、交付決定数量が81万1000トン(対前年1万7000トン減、2.0%減)、交付決定額が138億9000万円(対前年5億8000万円減、4.0%減)となりました。