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平成21年度食料自給率について

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最終更新日:2010年10月5日

平成21年度食料自給率について

2010年10月

農林水産省 大臣官房 食料安全保障課 食料自給率向上対策室 室長 内田 幸雄

はじめに

 農林水産省では毎年度カロリーベースと生産額ベースの食料自給率を公表しており、ここでは本年8月に公表した平成21年度食料自給率について、その概要を紹介します。

平成21年度の状況

 カロリーベースの総合食料自給率は、前年度から1ポイント低下し、40%となりました。また、生産額ベースの総合食料自給率については、前年度から5ポイント上昇し、70%となりました。
 
 また、飼料を含む穀物全体の自給率については、前年度から2ポイント低下し、26%となりました。
 

食料自給率に影響を与えた要因

 カロリーベース食料自給率が低下した主な要因には、
(1) 小麦の生産量が減少したこと、
(2) 砂糖類について、国内産糖(てんさい・さとうきび)の生産量が減少したこと、
(3) 米の1人1年あたり消費量が59.0kgから58.5kgに減少したこと
があげられます。
 
 
 
 生産額ベース食料自給率が上昇した主な要因には、
(1) 畜産物、魚介類、油脂類及び野菜の輸入量及び輸入単価が低下したこと、
(2) 畜産物について、国際的な穀物価格の低下に伴う飼料の輸入額が減少したこと(※畜産物の国内生産額は、飼料の輸入額を控除して算出している。)
があげられます。
 

食料自給率目標について

 食料・農業・農村基本法においては、おおむね5年ごとに定める「食料・農業・農村基本計画」(以下「基本計画」)の中に、国内の農業生産及び食料消費に関する指針として、食料自給率の目標を定めることと規定されています。
 
 これに基づき、平成22年3月に閣議決定された新たな基本計画では、世界の穀物等の需給は中長期的にひっ迫基調が見込まれる中で、今後の農政にとって、食料自給率を最大限向上させていくことは必要不可欠であるため、(1)戸別所得補償制度の導入、(2)「品質」や「安全・安心」といった消費者ニーズに適った生産体制への転換、(3)6次産業化による活力ある農山漁村の再生を基本とした政策体系への転換を行うこととされました。
 
 その中で、平成32年度の食料自給率目標は、国際情勢、農業・農村の状況、課題克服のための関係者の最大限の努力を前提として、供給熱量ベースで50%、生産額ベースで70%まで引き上げることとされました。
 
 
 

食料自給率向上に向けた取組について

 この食料自給率目標を達成するため、以下のとおり生産及び消費の両面において重点的な取組を展開していくこととしています。
 
○ 生産面
・農地を最大限活用し、米粉用米・飼料用米、小麦、大豆等の作付けの拡大
・技術開発とその普及を通じた単収・品質の向上
・耕作放棄地の解消等を通じた農地の確保
 
○ 消費面
・朝食欠食の改善による米の消費拡大
・欧風化した現在の食生活への国産農産物の利用拡大
・大豆加工品への国産大豆使用割合の向上
・健康志向の高まりを受けた脂質の摂取抑制
 
 
 

おわりに

 食料自給率、新たな食料・農業・農村基本計画、フード・アクション・ニッポンについて、より詳細な内容を以下のホームページに掲載しておりますので、御一読いただければ幸いです。
 
・食料自給率…
 
・新たな食料・農業・農村基本計画…
 
・フード・アクション・ニッポン…
 
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:情報課)
Tel:03-3583-8713