8月のニューヨーク粗糖先物相場(期近10月限)は、イスラム諸国のラマダン入りに伴う輸入減少や、ブラジルに次ぐ生産国インドにおけるモンスーン期の降雨増加を受け増産が期待されたことから、上旬に一時18セントを割り込む場面もあったが、最大の輸出国ブラジルにおいて6月中旬以降発生している輸出遅延が依然解消されないこと、ロシアの干ばつやパキスタンの洪水被害による減産でこれらの諸国の輸入量が増加すると見込まれたことを背景に相場は堅調に推移し、月末には1ポンド当たり19.75セントと3月上旬以来の高値を付けた。
9月に入ってからも、ブラジルの主産地中南部において乾燥した天候が続き、さとうきびの減産が懸念されたことなどから、世界的に粗糖需給は引き締まるとの観測が強まったことを受け相場は続伸し、9月15日時点で1ポンド当たり23.82セントと約7カ月ぶりの高値となった。