2010/11年度の砂糖輸出量は、生産量の増加に加え、世界的に砂糖の輸入需要が高まっていることから過去最高の3010万トン(粗糖換算、前年度比16.7%増)に達すると予測される。ただし、港湾の混雑による船積み作業の遅れで輸出ペースが鈍る可能性もあり、動向が注目される。
月間砂糖輸出量は世界の砂糖需給ひっ迫を背景に2009年以降高水準で推移している。
特に2010年6月以降は、
(ア)前年度に大雨による生産停滞で一部の出荷が2010/11年度に持ち越されたこと
(イ)2年続きの需給ひっ迫により、世界の砂糖在庫が低水準となっている上、北半球の生産は10月以降に開始されるため、ブラジル産砂糖の引き合いが高まったこと
から、前年度を大幅に上回るペースで輸出が行われている。2010年9月の輸出量は、前月の過去最高記録をさらに上回る335万トンに達し、主要輸出先はイラン、アラブ首長国連邦など中東諸国、アルジェリアなどアフリカ諸国であった。
資料:LMC “Monthly Sugar Report, October 2010”
ブラジルさとうきび産業協会(UNICA) “Media Center” 2010/10/4記事
ブラジル開発商工省貿易局(SECEX) “Brazilian Trade Balance-Monthly”