(1)沖縄県農業研究センター石垣支所の比屋根主任研究員から「八重山地域のさとうきび栽培における赤土流出対策について」と題して、沖縄県農業研究センター石垣支所がこれまで行ってきた八重山地区の赤土流出抑制対策である
(ア)グリーンベルト(緑地帯)の設置
(イ)緑肥のすき込み
(ウ)排水の改善
(エ)夏植の早期植付けによる裸地期間の短縮
などの取り組みに加え、新たな対策として、さとうきびの夏植え栽培において、植付けと平均培土の直後に泡盛蒸留粕をほ場に散布すること等によって、赤土の流出を抑制する効果について報告があった。
(2)南西糖業株式会社業務部推進課の千葉課長から「計画搬入の現状と電脳手帳の活用」と題して、従来の営農手帳(野帳)を電子化して、農家の耕作のデータをリアルタイムで把握する電脳手帳(営農手帳システム)を導入し、安定した操業やさとうきび生産量を正確に把握する取組について報告があった。
(3)試験研究発表
はじめに、独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構九州沖縄農業研究センターさとうきび育種ユニット長の寺内上席研究員から、近年のさとうきび研究の動向について紹介があった後、
(ア)沖縄県農業研究センター作物班、伊禮上席主任研究員から「ポスト不萌芽時代の株出し栽培技術」について
(イ)独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構畜産草地研究所飼料作環境研究チーム 安藤上席研究員から「養分動態から見たサトウキビ生産の持続性」について
(ウ)鹿児島県農業開発総合センター徳之島支場 作物研究室 樋高主任研究員から「鹿児島県における株出し栽培の現状と今後の課題」についての報告が行われた。