平成22年、春・夏の全国高校野球大会における沖縄県代表校の連覇に県内は沸きましたが、同校の監督は「ベンチ外の選手をはじめ、多くの者がチームを支えている。」との談話を残しています。
県内のさとうきび産地では高齢化が進み、ピンチの局面を迎えています。
さとうきびは、生産から製糖まで多くの力を必要とします。個人プレーだけでは成り立ちません。野球と同じで、調子を落とす者、ケガをする者などが出てきます。風や雨も影響します。予期せぬエラーもあります。このような局面において、一人ひとりのプレーヤーの力の結集、全員野球による産地力の真価が問われるのです。
全ての生産者が担い手として、主体的に産地を支える役割を発揮し、生産組合の組織・機能の進化につなげることが必要です。これまでに以上に、地域社会・環境(CO2固定含め)への貢献も大切となります。個々で不足する部分を産地全体で補完・創意工夫し生産性を高め、増産・増収に結びつけたいものです。
今回の要件見直しをステップに、
(ア)効果的かつ環境に優しい防除体系の確立など生産組合の機能強化
(イ)収穫をはじめ中耕培土や株出管理など地域に即した機械化体系や受委託体制の構築
(ウ)生産法人等を中心とした経営規模の拡大など
生産性の向上を図るため、引き続き、生産農家が安心してさとうきび生産に励めるよう、関係機関・団体が連携して、意欲ある担い手の育成・強化に取り組んでいきたいと考えています。