3. 国際価格動向
最終更新日:2011年7月8日
3. 国際価格動向
2011年7月
ニューヨーク粗糖相場の動き(5/2〜6/20)
〜需給ひっ迫懸念の強まりを背景に、上昇基調で推移〜
ニューヨーク粗糖先物相場(期近7月限)は、世界最大の生産・輸出国ブラジルの新年度の生産開始や、世界第二位の輸出国タイの記録的な増産見込みなどにより需給ひっ迫懸念が後退したことから、5月初めは下落傾向で推移し、6日には昨年9月以来の安値となる1ポンド当たり20.47セントとなった。しかし、5月中旬以降は、世界第三位の消費国中国の輸入量が大幅に増加すると見込まれたこと、中東、北アフリカなどのイスラム諸国で8月のラマダン(イスラム教の断食月)を前に輸入需要が高まったこと、EUが域内需給のひっ迫を緩和するため、無税輸入枠を20万トン拡大すると決定したことなどを受け、上昇基調で推移し、月末には同23.18セントに回復した。
6月に入ってからも、相場は上昇基調で推移し、10日には1ポンド当たり25.64セントに達した。ブラジル、タイで港湾の混雑により砂糖輸出に遅延が生じると懸念されるなど、目先の需給ひっ迫感が再び強まったほか、ドル安、原油価格の上昇も影響したとみられている。その後、ブラジルの主産地中南部地域における5月後半の砂糖生産量が前年度を上回ったと報じられたこと、世界最大の消費国インドの2011/12年度の生産が前年度に引き続き豊作と見込まれたことなどから相場は一時下落したが、4、5月の乾燥した天候によりブラジルの生産量が当初予測を下回ると懸念されたことなどを受け16日以降は再び上昇し、20日時点で同27.47セントに達した。
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